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放課後 「茜の雲に」スピンオフ二次小説 来世子様より

『 放課後 』 ※オカマツ様の作品『茜の雲に』の二次作品となりますのでご了承ください。


「お邪魔しまーす」 
 誰もいないのはわかっているが、とりあえず他人の家なので挨拶しながら靴を脱ぐ。
「何でもいい?」
 尋ねながらキッチンへと向かう後ろ姿に、おう、と答えて二階へと向かった。

 バイトが無い日は喫茶店で時間を潰したあと、ほとんどいつもここに寄る。と言っても特に何をするわけではなく、
その日の気分で音楽を聴いたりゲームをしたり漫画を読んだり。今日はクラスメートが回してくれたアダルトビデオ鑑賞だ。
こういう時、共働きの家は便利だ。
「麦茶とアイスあった♪」
 ソラが上機嫌で部屋に入って来て、カップアイスを手渡して来る。
「お、チョコチップ。ラッキー♪」
 さっそく蓋を開けてアイスクリームの硬い表面に銀色のスプーンを突き立てていると、ソラがガサガサと袋を開けてDVDをセットした。
すぐにダサい音楽が始まり、カメラがどこかの居間を映し出す。画面はすぐに横にスライドして、その奥にあるベッドルームへと移った。
「ぶヘッ???」
 ひときわ高くなる喘ぎ声は女にしてはかなり低く、ベッドの上で犬のように四つん這いになっている全裸の姿も、どう見ても女には見えない。
「……やられた」
 悪友のゲタゲタ笑う顔が脳裏に浮かび、『ある意味面白い』と言っていたのはこういうことかと理解した。
確かにゲイビデオなどあまり観る機会は無いし、自分で借りることも絶対に無いだろう。
というか、マニアックものを期待していただけにがっかりである。しかし、すぐに止めるかと思いきや、ソラは茫然としたように画面に見入っていた。
「……え、こういうのもアリなのか??」
 ソラの懐の深さにちょっとだけ感服していると、いや、違うけどさ、と言ってソラが数回まばたきをする。
「テヨルたちもこういうことすんのかなーって思ったら、ちょっとだけ、なんて言うか……」
 テヨルは放課後一緒に喫茶店でたむろする仲間で、実は少し前から同性の男と付き合っている。
ソラが画面に目を向けたまま、言葉を探すふうに語尾を濁らせる。
恋愛ごとに疎い2人だからセックスはまだだと思うが、どちらも思春期真っ只中なのだからエッチへの関心はあるだろう。
同じように視線を向けると、後ろから覆いかぶさっていた男が相手の股間に手を伸ばすのが見える。
相手の怒張したものを掴んでリズミカルに前後に擦りあげると、途端に喘ぎ声が嬌声に変わり、肩甲骨の浮き出た背中が艶めかしく反り返った。
「あ、気持ち良さそ……」
 ソラの呟きが聞こえ、俺も胸の内で思わず頷く。さすがは同じ男だ。感じる場所を心得ていて、竿をしごきあげる手が時折カリの辺りや先端をグリグリする手付きも絶妙である。
「……」
 ソラがいつものように無言でゴソゴソとズボンのファスナーを下して前をくつろげ始める。
確かに最初の衝撃をやり過ごすと『アッ、アッ』という喘ぎ声が低いことも気にならなくなっていたので、俺も便乗してズボンの前をくつろげた。
「ほれ」
 隣に手を伸ばすと、いつものようにソラもこちらに手を伸ばしてくる。2人きりで抜く時は、いつも互いのを掴んで抜きっこする。
同じ作業で倍気持ちイイのだからやらない手はない。さすがに他の奴とする気はないが、幼馴染ならではの気安さだった。
「あっ、あっ、あっ……」
 ガチガチに固まったそれを掴んで上下にこすってやると、すぐに堪らなそうな喘ぎ声が聞こえて来る。
男のくせに声出すなよ、と最初の頃は助言していたのだが、今は放置だ。
その方がイキやすいらしいし、最近気付いたのだが自分もソラの声が聞こえている方が気分的に盛り上がれるらしい。
「ああッ」
 男優と同じように先端をグリグリしてやると、ソラが慌てたように声をあげて俺の手首を掴む。
「ダメッ……イッちゃうッ……」
「お前は弱過ぎだよ、ソラ」
 思わず鼻で笑ってしまったが、あとでヘソを曲げられても面倒なので竿に戻る。
「そんなこと……言ったって……」
 ソラはハァハァと苦しそうに喘ぎながら切れ切れに言ったが、俺の息子を掴む手の動きが早くなり、そろそろイキたいと訴えてきた。
「先にイクか?」
 偶然にも男優のセリフと俺の言葉が重なり、ソラがコクコクと何度も頷く。
そして、四つん這いになっている男の、アーっという嬌声を合図に、ソラも細い声を漏らして手の中で弾けた。
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「……さっきの話だけどさ」
 さすがにゲイビデオを最後まで観るのはなんだったので、あとは最近買ったミュージックCDをイヤホンを片方ずつはめて一緒に聴く。
部屋に流してもいいのだが、ソラはイヤホンを好む。
イヤホンだと頭の中いっぱいに歌声や楽器の音が響いて『とべる』のだそうだ。
「うん?」
『さっき』がどの話題を指すのかわからなかったので先を促すと、ソラが一瞬沈黙してから口を開く。
「……テヨルたちのこと」
「あぁ」
 『テヨルたちもこういうことすんのかなーって思ったら、ちょっとだけ、なんて言うか……』
 ソラが語尾を濁したのを思い出し、少し考えてから水を向けた。
「キモかったか?」
 ゲイビデオのことを指して聞いたのだが、ソラは少し考えてから小首を傾げる。
「オレは女の子の方がいいけどね」
 テヨルたちがいいならいいかな、ダイスケいい子だし、という言葉に思わず笑った。
「そうか」
 ソラの恋愛対象が女の子オンリーなのは知っている。もちろん俺もだ。
だが、さっきのように2人で抜きっこすることにも抵抗は無い。
こういう関係を何というのだろうかと考えたが、『幼馴染』という言葉しか浮かばなかった。
「……さっきのDVDさ」
 少しして、ソラが再びポツリと言う。
「……本当に挿入ってるのかな」
「……」
 俺はちょっと考えて、そういえば局部は無意識的にモザイクをかけていたことに気付く。
「さてね」
 とはいえ、どちらももう一度観る気にはなれないので検証はできない。
「あの2人の場合はさ……」
 ソラが続けて言い、その言葉の先を予想して思わずブハッと噴き出す。
「無理! テヨルの喘ぎ声なんて聞きたくねーよ!」
 ゲラゲラ笑いながら言うと、えー、そうかな、とソラが異論を返した。
「まあ、ダイスケの方が似合いそうだけどね」
「似合うってなんだよ。喘ぎ声ならお前だって負けてねーじゃん」
 いつも声を出すことをからかうと、気持ちイイんだからしょーないじゃん、と言って少しだけ赤くなる。
「気持ち良くても歯ァ食いしばれよ」
 男のくせにカッコわりィだろ、と付け足すと、怒ったのかムゥと頬を膨らませた。
「そんなこと言って、コウセイだってイキ顔めっちゃエロいくせに!」
「なッ……!」
 突然の爆弾発言に思わず絶句していると、それを見たソラが鬼の首を取ったかのようにニヤリと笑う。
「オレ、コウセイのイく時の顔好きよ」
「お前なあッ」
 仕返しとばかりに飛びかかると、ベッドの上に押し倒されたままケタケタ笑う。
「犯すぞ、てめえッ」
 ちょっとだけ声音を落として凄むと、少しだけ真顔に戻って見上げてきた。
「オレはホモじゃないけど、コウセイとだったらシてみてもいいよ」
 優しくしてね、と言われて思わずゴクリと喉が鳴る。だが、その目がおかしそうに笑んでいたので、ブハッと噴き出して笑った。
「腹減ったな」
「あ、カップラーメンあったかも」
 言いながら体を起こすと、同じように飛び起きたソラが素早くベッドを降りて部屋を出て行く。
階段を軽快に駆け降りていく足音を聞きながら、腹の中に生まれた言葉にならないモヤモヤをひとりこっそりと握り潰した。



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※素敵な作品の二次を快く書かせてくださいましたオカマツ様に敬意と愛をこめてvvv (2016年9月)


↓オマケ(オカマツ)
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2028-12-22
皆様の励ましでオカマツはまた更に頑張れます。
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